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国芳/暁斎展

これまたすぐ終わってしまうので行ってきました。
年が明けた後、通勤時の電車でこれの車内吊りを見て初めて知ったんですが、遠目でもすごいインパクトを受けました。でもそれっきり広告見ないですねぇ。
東京ステーションギャラリーにて開催。
このブログの通り、ふだんは欧米カブレ気味ですが、ここ数年はときどき日本の妖怪絵やオモシロ浮世絵にも注目してます。伊東忠太なんかも最近知ってファンになりました。まだ築地本願寺は行ってないけど。

なんて読むのかわからなかったけれども、うたがわくによし/かわなべきょうさい という二人の絵師の作品を集めた展覧会です。結論から言うと、自分、日本人で良かったです。

広告にもあったけど、入っていきなり巨大な幕に描かれた妖怪画があって圧巻です。暁斎作で横17mあるそうですが、酒を飲みながら4時間ほどで完成、だそうな。無茶です。
とにかく観察眼とユーモアがすばらしい。役者絵が禁じられた法制下で、なんとか世に出そうと役者をカエルに変えて描いたり、子供の落書き風にしてるのが笑えた。
江戸後期から明治にかけての作品なのでいくつかは異国情緒も盛り込んでいて、ホントに新鮮にみえる。そしてなんといっても動物、妖怪が盛りだくさん。美人画でも着物の模様を見るとタコがタバコ吸ってたりする。そのセンスとユーモアに脱帽です。
非常に珍しい物としては人物の描き方についての本があって、まず裸の体を描いてから服の絵を描くべしとあったりして、興味深い。
水木しげる展は行けなかったけど、こっちが元ネタっぽいので満足。伊東忠太も間違いなくこういった物の影響下にあるでしょう。
題材が共通するせいか国芳と暁斎を並べて展示していたので、自分にはどっちがどうという区別がつかなかった。でも見慣れていくと顔や目の描き方でわかるようになるんでしょうか。
ワーナーのバッグス・バニーでも見慣れていくと次第にフリッツ・フレレングとチャック・ジョーンズの違いがわかってくるんですが。

展覧会のカタログを買おうとしたけど酷いくらい絵が小さい。なので一緒に売っていた、
国芳妖怪百景暁斎妖怪百景
の2冊を購入。こっちは大判の絵がたくさんで満足。

ネオ・ファンタジアの後でいい口直しになった。自分の中では
国芳/暁斎>>>>>>(越えられない壁)>>>>>ブルーノ・ポツェット
という感じ。期間までにどっちか観に行きたいという人には間違いなくこっちをお奨めします。
日本人なんだし、ねぇ。
by yoshihide-ohkubo | 2005-01-15 22:22 | アート


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