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アニメーションのギャグ世界 半分読了

書け!と言われているような気がするので書いてみる。理由は後述。

日本におけるカートゥーンものの解説の世界でパイオニアと言っていい森卓也氏の著書
「定本 アニメーションのギャグ世界」を読んでます。

そしてやっと半分、旧書の部分を読み終えたところ。
1978年に出た同名の本にその後の森卓也氏のコラム等を大幅に追加して刊行されたので、とにかく大変なボリュームがある。普通の本の倍ぐらいあって、初めて見たときは正直引いた。しばらく購入を見送っていたけども、個人的にバタバタした時期が過ぎたので先日購入。
このブ厚さと、前半の文の古さから見るとなかなか広く一般にオススメできるものではないけども、トムとジェリーやロードランナー、バッグス・バニー等が好きな人ならば買って損は無いといえる。
取り上げている作品が旧書が出た時点で既に古典であり、逆に現在でも充分通用する内容ではある。
とはいえ、しかし、ほんとぉーーーに古い。
旧書が出たのが78年というのは頭にあったけども、文章の中で「最近の事」として書かれている件に驚いて巻末を見ると、なんと前半のほとんどが初出1971年とか72年とかいうレベル!自分、生まれた年ですよ! (どっちが)
なので出て来る個人名や引用される映画、TV番組にはついて行けないところもしばしばあるのが辛いところ。トムとジェリーの表紙で引かれた若い読者ならなおさらだろう。
ただ森卓也氏の芸風を知っていれば特に問題なし。自分がカートゥーン道に迷い込んだのは、88年の映画ロジャーラビットのパンフレットにあった森卓也氏の解説(この本には未収録)がきっかけなんですが、その時点と比べても、さらに99年のテックス・エイブリー短編リバイバル公開のパンフレット(後半に収録)と比べても、芸風がほとんど変わってないのがおもしろい。

いまでこそDVDやカートゥーンネットワークで気軽に楽しめるものの、71年当時でこの手の作品の紹介記事を書けるというのはハンパではない。氏の場合、実際の短編上映に間に合った世代で、長編映画の始まる前や、ニュース映画の間に挟まる短編をリアルタイムに見ていたそうだが、本書で引用される短編はTV放送されたものが中心。本書の中でもでてくるけどTVオンエアを欠かさずチェックするのはもちろん、フィルム収集家やTV局に押し掛けてまで作品をチェックする行動力はあきれるというか、よくできたもんだと思う。

トムとジェリーやワーナーの短編についてはDVDも出ているしカートゥーンネットワークでレギュラー放送しているのでその気になれば簡単にチェックすることができる。一方本書でノリノリに紹介されているテックス・エイブリー作品に触れるのはちょっと難しい状況にあった。運が良ければカートゥーンネットワークのCartoon Classicsで出くわすものの、いつでも観れるという状況ではなかった。
ところが今日(09/7/6)本屋に行ってみたらなんと!宝島社からパグリックドメインものとして
ドルーピーBOXベティー・ブープBOX なるものが出てるじゃー あーりませんか!
  
衝動買いとは言わないけども、内容が充実してそうだったのでほぼ迷いなく購入。まだ未見。
トムとジェリーについては既に同様のものが出ているので、「ギャグ世界」はタイミングいいなぁぐらいに思ってたんですが、上2作は本当に狙ってるんじゃないかと思うタイミングですねぇ。出版社は違うはずなんですが。
さらに自分の読んでる最中ということもあってもう、やらいでか!という感じでエントリを書いてます。
ドルーピーBOXには「ギャグ世界」で引用された作品も多数入ってるので、うってつけの資料となるでしょう。ただ残念なのは「ギャグ世界」でも紹介されている「太りっこ競争」が入ってないこと。ぜひVol.2を出して欲しい。

「ギャグ世界」に話を戻すと、なじみのある作品の所は面白く読めるけれども、そうでない所は若干辛いところもある。テックスエイブリー作品のストーリー作家の部分や、クルーゾー警部のアニメ作品(ピンクパンサーでなくて)のくだりは、短いはずだが若干クドく感じる。また、途中自伝的な部分があって、森氏の文を読んできた自分はそれなりに興味深いものの、キネマ旬報など読んだ事がなかったりする向きには退屈かもしれない。

そして旧書の最後の方に人形アニメの章がある。一見退屈な章と思っていたんだけども読んでビックリ予想外の面白さだった。
紹介されてる人形アニメはいかにも欧米の作品に見えるが実は映像自体は日本のMOMというプロダクションの手によるもので、アメリカの制作会社の下請けで作っていたものだという。そして著者が制作者に直接会ったり、著者による取材で裏側の事情がすこし明らかになるのだけれども、映像の仕事に関わる自分に取ってはヒジョーに身につまされる内容でして…w。
さらに同プロダクションが、有名な「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」も作っていた。というか、それが日本人のアニメーションだというのが驚きでした(この作品自体はそれほど触れてない)。
ここで詳しく紹介(というか文章で上映)されている「リトル・ドラマー・ボーイ」「サンタが町にやって来る」「ピーター・コットンテール」は機会があったら見てみたいと思わせる内容になっている(たしか後ろ2つはディズニーチャンネルあたりでやってた気がする)。

「ギャグ世界」を読み始める時、どちらかというと最近の記事の方が興味があって、どんどん読み進めて行ったのだけれども、旧書のあとがきに当たる部分の次のくだりで、正直読み終えるのが惜しい気分になった。

劇場用漫画映画―短編ギャグ漫画の時代は、すでに終わりをつげた。今後そうした作品が、(たとえば六〇年代における「ピンク・パンサー」シリーズのような形で)たまさかつくられることがあるにしても、それがひとつの”時代”を形成することは、二度とのぞめないだろう。淋しいことだが、それは事実として受け止めねばなるまい。

カートゥーン好きにとっては、わかってはいるけどもツラい事実である。

追記:宝島社でなくてもいいから、パブリックドメインとして戦時中の戦意高揚の短編アニメを集めて発売して欲しい。ドナルドの「総統の顔」など、オフィシャルでは絶対出ない作品なんかを集めたら、相当資料価値の高いものになりそう。まぁ980円で出せるかどうかは別だけど。
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by yoshihide-ohkubo | 2009-07-07 00:57 | カートゥーン

映像をめぐる冒険vol1 イマジネーション 視覚と知覚を超える旅

公式サイト
写真美術館で先週土曜から始まったらしい。
入場料も500円だし、写真美術館の地下の小さめの会場なのであまり期待しないで行ってみたけども、個人的にはなかなか興味深かった。

特に「覗きからくり」というか、アニメのマルチプレーンの原型のような模型を実際に見れた事が良かった。19世紀後半頃のモノらしい。
以前から写真美術館が所蔵してるというのは知っていたけども実際に見る機会は初めて。何回か展示してたらしいんですが。
いい資料がないか検索したらAmazonで売ってたよ!
ヴェルサイユの庭園-のぞきからくり絵本
同様のもので強調遠近法を使った模型もあってそれも面白い。

個人的にもう一点興味深かったのが、20世紀初頭、映画黎明期の映像を紹介するところで、このころ既に高速度撮影が行われていたこと。
シャボン玉が割れる瞬間、弾丸を発射する瞬間、弾丸が木に命中する瞬間が粗いモノクロながらスローモーションで撮影されてるのは驚きでした。
だいたいの人物の映像はサイレント風のチョコマカした動きなんだけども、一部スローモーションで動く映像があって非常に新鮮でした。

細かいところではゾーエトロープを手に取って見られるテーブルや、
一見ゴチャゴチャしたオブジェのように見えるものが、1方向から光を当てると、舞浜辺りにお住まいの「ハハッ☆」な人の影になるというものがあったりしました。

09年2月15日までだそうです。
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by yoshihide-ohkubo | 2008-12-23 23:08 | アート

ホートンの"Anime"シーン

ホートンのBlu-rayを見ててちょっと考えてしまった事が有るので久々に更新。

だいたい自分はカートゥーンものをみるときは吹き替えで見る事にしてる。
字幕があっても、絵が文字で隠れるのが好きじゃないのでほとんど字幕では見ない。
今回気分を変えてホートンの一部を字幕なしで原語で見てみた。
この前のエントリーでも書いたようにホートンのCGはこれまでにないくらいキャラクターの顔の表現が誇張されてる。ちゃんと英語を発音してるように見せるため、たった1秒の間にオチョボ口から大口まで目まぐるしく変化する。本来CGでここまで形を大きく変化させるのは、モデルの構造が破綻しやすくて非常に難しいのだけれども、それをサラッとクリアしてその上魅力ある表情を作り出している。
まぁCGは置くとしても、とにかくアチラのアニメーションは音と口の形を合わせるリップシンクをものすごく重視している。映画に限らずどんなに安っぽくて枚数の少ないアニメーションでも口の形は発音に合わせるように作ってある。

ところで、ホートンには日本のアニメをパロディにした2Dアニメーションのシーンがある。突然どうしたのかと思うけども、遊びゴコロを感じるシーンではある。
実はココ、吹き替えでは全く分からないけれども、原語で見るとこのシーン「だけ」リップシンクが完全にはずれている。あれほど執拗にこだわっていたリップシンクをここだけまったく無視して動かしていて、ほかのシーンを見慣れるとちょっとした違和感を感じるところだ。自分が思うに、これはきっと欧米人が日本のアニメを見るとき常に感じているのと同じモノなんではなかろうか。
欧米人が日本のアニメを見るとき、こだわりのある人以外はだいたい吹き替えで見ると思われる。もともとの言葉が違うのでリップシンクはしなくて当然なんだけれども、さらに加えて日本人は口と音のタイミングさえ合っていれば発音と口の形にはほとんどこだわらないために、口の開け閉めだけの動きになる。
日本人には自然に見える口も、英語に置き換わったとたん、現地の人には全くしゃべっているように見えない。そういう違和感がAnimeには常についてまわっているのだというのをこのシーンで実感させられる。
ホートンのスタッフに悪意があったわけではないと思うが、やはりリップシンクさせると「アニメ」らしくみえないんだろうか。




顔の表情を見る時、日本人は目に注目して、欧米人は口に注目する傾向があるというのをどこかで読んだ。AAの顔文字にもそれが現れてるんだそうな。
(^_^) と :-) ね。おなじ笑うにしても向こうの人は口が笑っている方がそれらしく見えるらしい。そんな記事もあわせて思い出した。文化的な違いについて考えさせられるシーンだった。

こういう文化的な違いについてもう一つ感じてる事があるけどもそれはまたいつか。



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by yoshihide-ohkubo | 2008-11-30 22:40 | カートゥーン

ホートン観たよ

「ホートン ふしぎな世界のダレダーレ」を観に行ってまいりました。
見終わって思い返すごとに、いやー良かったなぁという感じが増してきました。

まずはキャラクターたちがほんとうに魅力的なのがよかった。
とにかくその表情の豊かさは見事の一言。線画で描いたときのような表情のゆがみを完全に3Dで表現してる。1,2年程前にこの映画の最初のスチールが出たときは本当に度肝を抜かれたというか、ここまで柔らかなマンガ調にできるもんなのかと思った。しかも劇中ではそれがクルクルと変わる。

性格まで含めた魅力としては原作者の力ももちろんあるんだろうが、脚本や絵に落とす段階でも存分に愛情が注がれているのが伝わって来る。
前半はそれらのキャラクターが生み出すささいな騒動や世界観が非常にたのしい。
ホートンの仕草や行動はご機嫌なときも必死なときも見てるだけで楽しいし、ホコリの中の国ではほとんど視認しきれないぐらい多くのおかしな生活が画面を埋め尽くしている感じ。

後半ではこの作品のテーマ性がかなりの直球で投げかけられる。ホコリの中の住人たちが一斉に外に向かってアピールするくだりがあるのだが、ここはおもわず応援したるなるような出来映え。実際劇場で声を上げていた子もいた。同じBlueSkyStudio制作の"ロボッツ"のラストをちょっと思い出した。

そういった盛り上がりをネガティブな方で支えるモンスターペアレント風のカンガルー母がいるのだが、このキャラのしつこさが若干腑に落ちないところはある。
でもそれ以外は自分としては満点あげていいのではと思う。
とにかくビジュアルが楽しいので今回はパンフレットも買いです。

残念なのは映画の外でプロモーションが非常に弱いこと。一応全国公開だけれども若干マイナーなシネコンが多い感じ。
8月まで持つんでしょうか?
早めに観に行く事をお薦めします。

p.s.原作者がこの話を作るきっかけにした日本人がいるそうですが、そこら辺のアピールがうるさい方もいるかも。でも見終わった後はそんなの吹っ飛びます。
さらにその影響か、日本アニメ風のシーンも出てくるけど、どっちかといえばカートゥーンネットワークでやってる「アニメ風カートゥーン」に見えた。


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by yoshihide-ohkubo | 2008-07-12 21:36 | カートゥーン

Blu-rayひとことレビュー

特にblogでは触れてませんでしたが実は去年の11月頃、値段の下がったPS3を買っていたのでした。目的はゲームよりはBlu-rayで映画が見たいというもの。
若干たまってきたので短い感想などをまとめて。

スパイダーマン3
PS3にオマケでついてきたが、正直いらない。棚のスペースが惜しい。3体も敵がいるのにそろって魅力がないのはどうしたことか。

ダイハード
面白さはわかっていたので買ってみたけど、意外にもそれほど繰り返し観たいシーンがなかった。画質的にも思った程ではなかった。
敵の下っ端が最初にブルースウィリスを見つける時、誰もいないはずのフロアの窓ガラスに大勢の撮影スタッフが写り込んでた。あまりにも大っぴらなので一部では有名かも。

コープス・ブライド
ストーリー的にはそんなでもなかったけど質感が見たかったので購入。確かに布のケバケバまで見える。でも細かい質感は動きが止まってないと判らないですな。

ディープ・ブルー
大自然を高画質で楽しむという意味では満足。個々のエピソードはもう少しボリュームが欲しいなぁという感じ。ただ、ハイビジョンビデオで撮影した物をフィルムにして、それをまたビデオに変換してる部分があるみたいで、ジャギーの目立つシーンがいくつかあったのが残念。そういうのはそのまんまビデオ素材バージョンでもいいんではないかという気がするのは自分だけか。全体の画質の統一性が損なわれるんなら映像特典でいれてもいいぢゃないか。

スーパーマン・リターンズ
Blu-rayが初見でしかもそこそこ当たりだった。画質もすばらしい、というか絵を楽しめるシーンが多かったし、内容も他のアメコミ系映画と比べて楽天的な感じがいい。
スーパーマンの役者の目が合成かと思う程青いんだが。

スターシップ・トゥルーパーズ
グロ・バイオレンスがキツいと評判の作品です。ある意味FPS系のゲームに一番近い映画だと思うんですが、自分はそういう所よりもこの映画全体の皮肉な味わいが好き。映像的にもウジャウジャバグスなど見所が多い。やられたムシが積み重なってるシーンはSD画質で観るとワケが分からないですが、HDでもワケが分かりません。
HDで一番見たかったのは戦艦が真っ二つになるところ。階層が分かれた内部が見えて、それが全部燃えてるなど、ディテールが細か過ぎる。乗務員も2〜3人浮いてるのが見えた。
唯一残念なのがバーホーベン監督のコメンタリーが入ってないこと。DVDのスペシャル版に入っていたそうで、監督の過激な言動が一部で話題になっていたんですが、これでは価値が半減。入ってると思ってたのに。

カーズ
まぁ当面はこれ目当てにPS3を買ったようなもんです。スタジアムの風景も圧巻だし、ドライブシーンも素晴らしいです。惜しいのはシネスコサイズなので上下が黒みな事。
特典としてスタッフロールの脇に流れる映像が入ってるのですが、これはなぜかビスタサイズで画面にぴったりで、ヘタすると本編より絵的な見応えがあるかも。
面白いのがシネマナビゲーションというコンテンツで、本編映像を背景にしてコメンタリーと同時に関連する静止画がタイミングよく挿入されたり、メイキング映像にも寄り道できるという非常に手の込んだ内容。さすがBlu-rayと言えるけど、他の映画ではなかなかここまで凝ったものはコスト的に無理でしょう。何もないところから故ジョー・ランフトらと一緒に作り上げてきた事がひしひしと伝わって来る。
ちなみにレミーの方は現在保留中。

銀河ヒッチハイクガイド
レンタルで観て以来惚れ込んで買ってしまった物。お気楽でシニカルな雰囲気が気に入ってる他、映像も美しいのでたまに再生してる。イルカの失望をムダに豪華な歌にした冒頭やら、突然毛糸アニメになるなどのユーモアセンスが素晴らしい。
単に破壊力のあるギャグとは違って、作り手の皮肉と愛情をじんわり楽しむ感じで何度か再生しても飽きないのがいい。

番外編
ラチェット&クランク future
もっと評価されるべき。もろにカートゥーンなところが自分に直撃したほか、背景の作り込みが見ててホントに呆れるほど。もちろんゲーム的にも非常にバランスがいい。一定条件を満たすと設定資料風の絵を見る事ができるんだけど、キャラクターデザインがホントに素晴らしい。最強の装備にするとラチェットの表情がわからなくなるのが惜しいので最近また最弱から始めてる。

追記:書き忘れてたけどDVDのアップコンバートはやっぱりすごかった。ジャギーがほぼ消える。見えなかったディテールが見えて来る。もうMacでDVDを楽しめなくなくなってしまった。
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by yoshihide-ohkubo | 2008-02-16 13:04 | 映画

”バッタ君町へ行く”を見た

スカパーのザ・シネマにて11月上旬に放送された”バッタ君町へ行く”をようやく観て、若干思うところがあったので。
ベティブープやボパイを作ったフライシャー兄弟がディズニーの向こうを張って作った長編アニメーションの1つ。制作年は1941年。
色々なところで言及されてましたが自分としては初見でした。
自分の感想としては、現在の目でみれば、単品としてはこれはこれでありではないかなと思いました。
退屈するシーンも無く、キャラクターも”それなりに”魅力はあると思います。
ただやっぱり、全体のトーンが「よく出来た短編」という印象であるのは否めないです。

そして避けられないのが、どうしてもディズニーと比較したくなるところ。
ディズニーの同時期の作品といったらもうそれこそ白雪姫だピノキオだファンタジアだといった化け物みたいな作品だらけです。
なんというか、作り手が想定する”ものさし”がそもそも違う感じがする。
若干安めに作られた「ダンボ」でさえ、「バッタ君」に比べるとモダンな雰囲気を持っているし、なにか新しい事をしようという意欲が感じられる。
「バッタ君」から見えるのは「短編キャラクターの話を長編にしよう」という感覚。
一方当時のディズニーはなんというか、アニメーションを「芸術」にしようという鬼気迫る感覚があったようにみえる。

フライシャースタジオはこの映画を最後に倒産したそうで、話の割にお金がかかり過ぎた、かけたお金に見合うヒットがでなかったということだそうな。他にもいろいろ要因があるみたいですが(ディズニーとライバルたち参照。でも地雷原に注意)。
自分が思うのは「バッタ君」のキャラクター達はストーリーを支えたり、見ている間楽しむだけなら問題ないものの、終わったあと印象に残るかといえばやはりそれは弱いということ。
当時の市場にあとちょっとこういう映画も残れる余裕があれば、ディズニーとはもう少し違うアニメを見れたかも知れないですが、
やっぱり並べてみると思想の差が歴然としているので、仕方ない事ではあります。

かろうじて「バッタ君」とタメをはれそうなディズニー作品と言えば、「イカボードとトード氏」のMr.トードの話や、
60〜70年代ごろのディズニー映画でしょうか。「おしゃれキャット」とか「王様の剣」なんかよりはずっと面白いです。
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by yoshihide-ohkubo | 2007-12-16 11:44 | カートゥーン

リトル・レッド:絵のショボさに油断してはいけない

ひさびさにカートゥーンでエントリーを起こせる事をうれしく思う。
アニメを観ても今一ピンと来なかったりネガティブな事しか出てこない場合はエントリを起こさないようにしているんだが、これは違った。

正直モデリング、アニメーション、エフェクトなど映像のクォリティについて言えばショボイの一言。劇場公開レベルとはいえず、テレビのCGアニメのレベル。
事前の予告から聞こえてくる話にしても、「童話を現代風にアレンジ」といえばおおかたシュレックを思い出すだろうし、そういうものと判断されても不思議は無い。
紹介されるストーリーにしても、「森中のお菓子のレシピが盗まれた」といわれてもピンと来ない。
レシピが何だというんだろう。
これについては、お菓子店のレシピが盗まれる事で独自の味が出せなくなり、店を閉めるところが相次いでシャッター通りみたいになっていくという描写があり、観ればそれなりに説得力がある。
映画はこのレシピ泥棒の犯人を巡るミステリーになっている。
予告CMで赤ずきんをドタバタにしたようなシーンがあるが、この映画ではそこに至るまでの過程を、赤ずきん、オオカミ、木こり、おばあちゃんそれぞれ別の視点で描いていく。
ここでなかなか考えられてるのが、ただのニギヤカシかと思うシーンでもあとでちゃんと理由が描かれるという事。
赤ずきんのレッドにしても、この手の主人公にありがちな冒険や未知への憧れがあって、その点が後半のドラマに生きてくるのが良かった。この点が、後半に出て来るブッ飛んだ設定をそれだけで終わらせない形になっている。

正直今回は見に行くのがすごくタルかった。全米で1位を取ったとは言えシュレックの例があるし、また安直なパロディや下品なギャグを見せられるのかと思っていた。
まぁそれでも一応何か違うものがあるんだろうから話題になったんだと思って見に行ったら予想以上によく出来た話で、タルーい気分は吹っ飛んでしまいました。
パロディは(結構でかいのが)あったけどこのシナリオならば許せる範囲。下品なギャグはあったかどうかすら覚えてない。

本当に惜しいのは主人公のレッドが可愛くないというより表情が読めない。目線が泳いでる。
あの顔でも表情の付け方次第ではなんとか可愛くする事は出来ると思うけど終止眠そうな表情だったのが辛すぎ。ポスターみたいにパッチリ開いてればまだ見られたのに。

予算が無いと映像はこうなる。けれどもシナリオが良ければここまで面白くなるという非常に希有な作品だった。ほんと、ドリームワークスに爪のアカでも飲ませたいわ。
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by yoshihide-ohkubo | 2007-10-06 22:08 | カートゥーン

6/19 米国で「ニムの秘密」リマスター版DVD発売

ドン・ブルース公式サイト内Ask Us Questionsより。
やや興奮気味のファンからの質問に回答する形で、「ニムの秘密」のリマスター版DVDが6/19に発売される事が発表されていました。回答したのはドン・ブルースの相方であるゲリー・ゴールドマン。
以下適当意訳に挑戦。
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 質問の通り、「ニムの秘密」はニューマスターが起こされた。私(ゲリー)も色補正のスーパーバイザーとして参加したよ。
 削除されたシーンが特典に付くというのは知らないなぁ。あの作品はMGM/UAに2ヶ月もスケジュール削られたから、凄くタイトだった。だから自分たちがやったもの全てをスクリーンに出したはず。普段私たちはアニメーションに大金をつぎ込む前にストーリーボードの段階で編集してしまうようにしてるんだ。
 補正した色はとてもリッチだよ。ニューマスターはHDで、ネガの傷やゴミもデジタル修正してある。現行TVサイズ向けのマスターはこのニューマスターから作られた。フルスクリーンと1:1.85レターボックスから選ぶようになっている。あと、(DVDには)ドン&ゲリーのオーディオコメンタリーと短いインタビュー映像がついている。10分のメイキングと5本のゲームというのはよく知らない。
 発売は20世紀FOXホームエンターテイメントで"Fox Family Fun Edition"としてリリースする。
 うまくいけば、16:9HDのブルーレイ版を出すときは25周年記念エディションとすることができて、お子ちゃま向けにする必要もなくなるだろうね。凡百の”ファミリー向け”作品からは一線を画したパッケージアートを見たいものだよ。
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以上意訳終わり。
米アマゾンにもリマスター版のページがありました
残念ながら今回はフニャけた”ファミリー向け”パッケージのようです。
ともあれ

はー、欲っすぃぃぃぃ…。
日本では…っくぅ……。
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by yoshihide-ohkubo | 2007-04-21 02:17 | カートゥーン

Pixarの次の次の作品 "Wall・E"

現時点であんまり記事見かけないのでイマノウチニ…

Animated News , AWNなどによりますと、
ディズニーのサイトにアップされた株主向けメッセージの中でPixarの新作「レミーのおいしいレストラン」の、さらに次にあたる作品"Wall・E"の画像が公開されていました。
Letter To Shareholders

ストーリーなど詳細は不明ですが、なんだかガンタンクの頭部に双眼鏡を付けたようなロボットが(´・ω・`)ショボーンとしてます。

SFなんでしょうか、今までのカートゥーンタッチとはガラッと違う印象ですね。

ついでにAnimated NewsがリンクしているJim Hillというページ(ブログ?)にはその他ディズニー映画の新作画像も載ってます。
中には実写+2Dアニメーション合成の映画になるという"Enchanted"の画像もありますね。
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by yoshihide-ohkubo | 2007-01-20 01:36 | 3DCG

トゥモロー・ワールド観ました(できるだけバレなし)

いくつかのブログやレビューで話題になってたので観にいって来ました。
久々に凄い映画を見たというか、壮絶なリアリズムでした。
中盤からはものすごい緊張感で、ある意味怖いです。
なんだか某遊園地を彷彿とさせるタイトルを始め、予告編やポスターでは盛んにSFっぽさを出そうとしていますが、そういうのを期待して来ると別物を見ることになります。ただしそれでも相当強力な別物なので損はしないでしょう。却って得だと思います。(追記:いやちがう、そういうSFだと早合点して観に行かないんだ。これは激しくもったいない)
ちょっと背景をつかむのに時間がかかるかもしれないですが、自分は政府+外国人排斥派vs外国人解放勢力みたいな感じで理解してました。
ただ、それが偽装テロだったり内部分裂してたり、主人公の敵になったり味方になったりコロコロ変わるので複雑なところもあるのですが、見てる分には混乱はしませんでした。
主人公とジュリアンムーアたちが車で移動するあたりから、ありがちな展開では無くなって来るんですが、映像も凄いし、えええこの後どうするの??ってな感じになる。詳しくは書きませんが、ここは是非見て欲しい。
また、そのシーンあたりからハッキリわかるのですが、ものすごい長回しのカットがやたらと出てきます。NG出したら全部やり直しですよねぇ、あれ。
あと、バレではないんですが、最後の方の感想があるのでMore以下に書いておきます。

More
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by yoshihide-ohkubo | 2006-11-25 20:36 | 映画