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ディズニーの系譜

まずはこの絵を見ていただきたい。


いかにもディズニーアニメに影響をうけたような、楽しい動物たちの絵です。
描かれたのは戦後でしょうか、古そうにみえるから戦前もありそうに見えますが、
少なくとも作者はディズニーアニメを知っていたはずです。

作者はT.S.サリバンという人。実は彼は最初のミッキーマウス短編が公開される2年も前に既に他界していました。
1854年生まれ。1890年頃から1926年に亡くなるまで風刺画家として活躍していました。
こういった現代に直結するモダンなかわいらしさを持ったキャラクターを描いたのはおそらく彼が最初なのかもしれません。さらに言えば当時はキャラクターという概念すら希薄な時代だったかもしれません。
ASIFA ハリウッド・アニメーション・アーカイブの記事から。
The Father of Cartooning- T.S.Sullivant

さらにいろいろ調べて行くうちに19世紀ごろの風刺画を集めているフランスのサイトを発見しました。
COCONINO WORLD
COCONINO CLASSICS
以下に、このサイトで発見した今見ても驚くような風刺画や絵本の一部を紹介します。

続き
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by yoshihide-ohkubo | 2009-01-25 23:22 | カートゥーン

文化系トークラジオLifeにメールしてみたよ

TBSラジオで放送され、ポッドキャストでも配信されている文化系トークラジオ Life
自分はポッドキャストで毎回楽しみに聴いてるんですが、
今回のテーマが自分が絡めそうな内容だったので初メールしてみました。

テーマは「未知との遭遇」。未知の分野との出会いや、知らない分野に踏み出せる/いや踏み出す必要ないといった感じの話題とのことで、マイナー分野が専門の自分にはピッタリな内容だと思います。

多数のメールのなかで読まれないかと思うのでここでメール内容公開してみる。
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charlieさん 佐々木さん サブパーソナリティーの皆さん スタッフの皆さんこんばんわ

ペンネーム Yoshi-Hideと申します

いつもはポッドキャストで聴く一方だったのですが今回のテーマで初めてメールお送りしたいと思いました。

自分の人生で最大かつ、現在も引きずっている「未知との遭遇」は米国のアニメーション、
おもに「カートゥーン」と呼ばれるジャンルとの出会いです。

自分が高校を卒業するあたりの80年代末ごろは、少年ジャンプが絶頂期にあり、ゲーム機が16Bitの戦国時代に入ろうとしていたり、X68000やFM-TOWNS等グラフィックの強力なパソコンが現れるなど、オタク文化前夜といった感じの時期でした。
自分はそういったゲーム、マンガ、アニメを楽しみつつも、似たような絵柄、似たような仕掛けのストーリーに何かを忘れているような浮ついたものを感じていました。
そんなとき、ディズニーやワーナーを始めとするアニメキャラクターたちの「舞台裏」を描いたロバート・ゼメキス監督の映画「ロジャーラビット」と、テレビ東京で放送されていた「バグス・バニー」にほぼ同時に出会い、その面白さ、歴史の長さ、奥の深さにドップリとハマって行きました。
 このジャンルで世界中の人間が誰でも知っているのはまさにディズニーなわけですが、一方でディズニーアニメが具体的にどんなものなのか、それまでの自分は全く関心を持とうとしなかったことに気付いてビデオをレンタルしまくりました。
ディズニーアニメは今でこそ「美女と野獣」やPixar等の名作に恵まれてメジャーな存在ではありますが、80年代はパッとしたアニメ作品がほぼ皆無で非常に影の薄い存在でした。
実際に長編、短編いろいろ観てみると単に子供向けだと思っていたアニメが日本のマンガやアニメよりもはるかに成熟した目線から作られていることを思い知らされました。
 さらに大きいのが「ディズニー以外」のカートゥーン作品との出会いです。トム&ジェリーやバグス・バニーは有名な方ですが、その他にも短編、長編問わず面白い作品がディズニーの陰に隠れてたくさん存在する事を知りました。
ディズニーアニメは90年代に絶頂期を迎えるわけですが、ディズニーが長編アニメに本腰を入れる背景には、80年代にドン・ブルースという監督が制作しヒットさせた長編アニメの作品群がありました。
 自分はこのドン・ブルース監督の「ニムの秘密」「アメリカ物語」「リトルフット」といったアニメーションに大変な影響をうけ、当時2年ほど通った情報処理系の学校からさらにCGデザインの学校へ進み、現在はCG制作の職に就いて十数年になります。
「カートゥーン」に出会っていなかったら今の自分はなかったと思います。

余談ですがディズニー以外のカートゥーンはあまり日の当たらない存在だけに違う意味でもビックリさせられます。
映画公開初日に行ったのに劇場で一人だったりとか、
名作の続編がスタッフの変更で似ても似つかないヒドい絵柄と内容に変わってたり、
映画の劇中に流れる挿入歌が日本人アイドルの歌に差し替えられていたり、
3作目を観てみたら、2作目の話は主人公の夢だったという設定になってたり

といったように未だに不遇な面もあるこの分野ですが、ちょっと覗いてみてはいかがでしょうか

それでは番組を楽しみにしています。
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ちょっと補足すると、こっち方面に踏み出した具体的な理由としては当時BEEPメガドライブ、BASICマガジン、ファンロードなんかの読者コーナーに載ってるイラストがどうも同じ傾向だったので、カートゥーン方面の画風で行けばかなり目立つんじゃないかと思って研究を始めたというところがあります。ファンロードはムリだったけど他はいくつか採用されたような希ガス。その後ディズニーファン誌を読むようになって、当時はカラーだった読者コーナーに投稿したりしてました。
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by yoshihide-ohkubo | 2009-01-24 11:41 | その他

アメリカ物語 ファイベル こころの宝物をさがして… を観た

先日トゥーンディズニーでアメリカ物語3が放送されてました。2作目で原形をとどめない程の世界観の変更があったのと、ビデオのみリリースの作品ということで正直今まで観る必要なしと思ってきたんですが、まぁこの機会に観てみることにしました。
冒頭のミュージカルシーンがよくあるフニャけた内容で、正直目も当てられない…と思ってたんですが、本題に入るにつれてまぁまぁ見れる内容に。ときどき思い出したように挿入されるミュージカルシーンがあいかわらずムリヤリなんですが、そこを除けばシナリオも作画も予想外に頑張った印象で好感を持ちました。
主人公ファイベルとマウスコビッツ一家は2作目で西部に移住したことになって、その後の暮らしを描いたTVシリーズも作られたハズなんですが、3作目の舞台はマンハッタン。一体どうしたのかとおもったら
2作目とTVシリーズは
全てファイベルの夢だった

というターミネーター3みたいな切ない設定になってました。

ということで設定上は1作目とほぼ直結する形になっていて、兄貴分のトニー・トッポーニが再登場したのと、ゲストっぽい感じで1作目のキャラが顔出ししたりします。
ストーリーはやや込み入っていて、前半はインディアンの地図を巡る冒険談、後半はパパとトニーが働くチーズ工場の悪徳オーナーが労働者の反乱をそらすために陰謀を巡らしたあげく騒動に発展して行くという展開。
19世紀当時のN.Y.の風俗を点描する感じも1作目を踏襲しており、史実についてはウソっぽくならないようにしている様子がみられる。ファイベルのパパが玄関の表札のようなモノを撫でる描写があったりするけども、ユダヤの人の風習なのかな?
キャラの作画も極力1作目に近づけようという努力は感じる。もちろんドン・ブルースには到底及ばないんですが、アニメーションを東京ムービー新社が担当していて、わりあい手堅い作画になってます。タイニートゥーンやアニマニアックスの出来のいい回のような印象。
 2作目とTVシリーズの失敗を取り返そうという努力が端々にみえるものの、予算の限界、演出の限界も同時にみえてきて、全体的な印象はプラスマイナス0に若干プラスしたぐらいでしょうか。

しきりに頭に浮かぶ言葉は「遅すぎた」。
このシリーズの軌道修正をするには時間が経ち過ぎていた。
自分がこの作品を知るのも遅すぎた。

ちなみに次回作の「アメリカ物語 ファイベル ナイトモンスターを追え!」も2月にトゥーンディズニーで放送予定。


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by yoshihide-ohkubo | 2009-01-21 00:58 | カートゥーン