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”バッタ君町へ行く”を見た

スカパーのザ・シネマにて11月上旬に放送された”バッタ君町へ行く”をようやく観て、若干思うところがあったので。
ベティブープやボパイを作ったフライシャー兄弟がディズニーの向こうを張って作った長編アニメーションの1つ。制作年は1941年。
色々なところで言及されてましたが自分としては初見でした。
自分の感想としては、現在の目でみれば、単品としてはこれはこれでありではないかなと思いました。
退屈するシーンも無く、キャラクターも”それなりに”魅力はあると思います。
ただやっぱり、全体のトーンが「よく出来た短編」という印象であるのは否めないです。

そして避けられないのが、どうしてもディズニーと比較したくなるところ。
ディズニーの同時期の作品といったらもうそれこそ白雪姫だピノキオだファンタジアだといった化け物みたいな作品だらけです。
なんというか、作り手が想定する”ものさし”がそもそも違う感じがする。
若干安めに作られた「ダンボ」でさえ、「バッタ君」に比べるとモダンな雰囲気を持っているし、なにか新しい事をしようという意欲が感じられる。
「バッタ君」から見えるのは「短編キャラクターの話を長編にしよう」という感覚。
一方当時のディズニーはなんというか、アニメーションを「芸術」にしようという鬼気迫る感覚があったようにみえる。

フライシャースタジオはこの映画を最後に倒産したそうで、話の割にお金がかかり過ぎた、かけたお金に見合うヒットがでなかったということだそうな。他にもいろいろ要因があるみたいですが(ディズニーとライバルたち参照。でも地雷原に注意)。
自分が思うのは「バッタ君」のキャラクター達はストーリーを支えたり、見ている間楽しむだけなら問題ないものの、終わったあと印象に残るかといえばやはりそれは弱いということ。
当時の市場にあとちょっとこういう映画も残れる余裕があれば、ディズニーとはもう少し違うアニメを見れたかも知れないですが、
やっぱり並べてみると思想の差が歴然としているので、仕方ない事ではあります。

かろうじて「バッタ君」とタメをはれそうなディズニー作品と言えば、「イカボードとトード氏」のMr.トードの話や、
60〜70年代ごろのディズニー映画でしょうか。「おしゃれキャット」とか「王様の剣」なんかよりはずっと面白いです。
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by yoshihide-ohkubo | 2007-12-16 11:44 | カートゥーン