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ディズニーの系譜

まずはこの絵を見ていただきたい。


いかにもディズニーアニメに影響をうけたような、楽しい動物たちの絵です。
描かれたのは戦後でしょうか、古そうにみえるから戦前もありそうに見えますが、
少なくとも作者はディズニーアニメを知っていたはずです。

作者はT.S.サリバンという人。実は彼は最初のミッキーマウス短編が公開される2年も前に既に他界していました。
1854年生まれ。1890年頃から1926年に亡くなるまで風刺画家として活躍していました。
こういった現代に直結するモダンなかわいらしさを持ったキャラクターを描いたのはおそらく彼が最初なのかもしれません。さらに言えば当時はキャラクターという概念すら希薄な時代だったかもしれません。
ASIFA ハリウッド・アニメーション・アーカイブの記事から。
The Father of Cartooning- T.S.Sullivant

さらにいろいろ調べて行くうちに19世紀ごろの風刺画を集めているフランスのサイトを発見しました。
COCONINO WORLD
COCONINO CLASSICS
以下に、このサイトで発見した今見ても驚くような風刺画や絵本の一部を紹介します。




Heinrich LEUTMANN

ドレの銅版画のような擬人化動物の絵本。詳細不明。
ドレに匹敵するほどの描写で、さらに動物の仕草や表情がすばらしい。
追記:日本では「狐のルナール」「狐物語」として知られるものらしい。
確かディズニーがこれをやろうとして、いろいろあってロビン・フッドがああなったという事をどこかできいた事がある。
別の画家によるルナールの絵本

さらに追記:TwitterよりGertie1さんからご指摘ががあり、ゲーテ作の「狐のライネケ」だとの事でした。ありがとうございます〜

HEINRICH KLEY


こちらも詳細不明。奇想なスケッチの数々。


Gustave DORE LE JOURNAL POUR RIRE

ギュスターヴ・ドレ本人?にしては絵がシンプルですが、アダムとイブの楽園から動物たちの反乱までを描いたもの(?)


GRANVILLE / CLASSIC COMICS

日本でも荒俣宏氏あたりでたまに紹介されるグランヴィルの奇想天外な風刺画
by yoshihide-ohkubo | 2009-01-25 23:22 | カートゥーン


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