3Dプリンタ出力のパノラマ雲台Nomad Panohead

今回Nomad Panoheadというパノラマ雲台についての購入記事を書こうと思っていたのですが
記事を書いてる最中にこの製品が販売終了してしまった事が分かって、いろいろグダグダになりつつあります。それでもいくつか書いておくべきものがある気がするのでちょっとレポートしてみたいと思います。なので、この記事の中に出てくるリンク先は、しばらくすると消えたり内容が変わっている可能性があります。
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以前から360citiesなどのいわゆるVRパノラマというのに関心があって、撮影にはどういう機材が必要なのか色々調べていました。
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こういう写真のばあい、普通の撮影機材の他に必要なのが、簡単に大きく分けると2つあって、まず必要なのが魚眼レンズ、その次に三脚等に取り付けるパノラマ撮影用の雲台です。
それぞれいろんなメーカーから出ているわけですが、特殊用途なので高価だったり、雲台もゴツい感じのものが多くてあまり手が出し辛いと思っていました。

そんなときに見つけたのが安原製作所というメーカーから出ているMADOKAという魚眼レンズと、そのレンズ専用に作られたパノラマ雲台Nomad Panoheadでした。

レンズについてはImpress等の有名サイトでも紹介されたのでここでは割愛しますが、Nomad Panoheadはこちらの記事で知って、非常にシンプルで手軽そうに見え、$138と比較的値段も安かったので一気に購入意欲が湧いてしました。それまでミラーレス一眼なんて全く関心無かったのにね。
Nomad Panoheadの製品ページもよく出来ているのですが、よく見ると雲台本体とネジや金具等が別売りになっていました。
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しかもBuyを押すと金具のほうはpaypalに飛びますが本体は見慣れないページに飛ばされます。(現在は受付を中止している)
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飛ばされた先のページはshapewaysというサイトのなかのページなのですが、実はこれ3Dプリント出力サービスで、出品者が商品の3Dデータを登録しておいて、注文があるとshapewaysが3Dプリンタで出力し、発送まで代行してくれるという、3Dデータ専用の製造販売代行サービスになっています。
こちらの記事で初めてこの製品が3Dプリンタからの出力製品である事を知って本当にビックリしました。まさにメーカーズですね。


そうすると気になるのが、3Dプリンタで作られたものってホントに使えるんだろうか?フィギュアや飾りならともかく、カメラと組み合わせて使うものだし、すぐ壊れては困ります。またこの時点では色が選べるようになっていて、White Black Blue Red Violet の5種類あって値段も違います。一番安いのがwhite Strong & Flexibleで、一番高いBlack Strong & Flexibleとの差は$14でした。この辺は出品者が各色を試したり強度テストをしてるのか、色によって強度が違うもんなのか気になったので問い合わせてみました。
3、4日ほど反応がなかったのでダメかなーと思ったのですが、その後返答が来ました。それによると、この場合shapewaysでは全て白から作って、後から染料で染めて行くため、色によって強度の差があるわけではないとのこと。出品者自身はカラーバリエーションは試していないとの事でした。
同時にこの出品者であり開発者のThomas Huang氏は新製品を開発中である事も、丁寧に写真付きで教えてくれました。次の製品はさらに改良を進め、3Dプリンタ出力の製品でなくある程度の量を生産して自身のサイトで注文を受ける形にするとの事でした。
 一方自分は、それとは別に安原製作所の方にもレンズの発注メールとともにNomad Panoheadの事に付いて何か知っているか聞いてみたのですが、レンズ開発者の安原氏はその前の週にHuang氏とベルリンで会っていたんだそうなのです。どうもその製品が、現在Huang氏のサイトで予告されている新製品のようですね。
 新製品を待つべきか迷いましたが、発売は延び延びになるだろうと思って現行製品を買いました。
また3Dプリンタで作ったものがどういうものか知りたいので一度shapewaysから買ってみたいと思ったのもありました。

今回のshapewaysへの注文の場合、受付から発送までが結構長かったです。染める時間もあったのでしょうか?2週間程かかりました。サイトでオーダーの現在の状態を以下のように確認することができました。
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processing Complete:出力完了までは2、3日で行きますが、InProductionの期間が結構長い。
ここで製品にエラーが無い事を確認されてから出荷になるようです。自分の場合はこの日付より1日早い6月6日に出荷され、結局6月9日朝に届きました。金具の方はすでに1週早く届いていました。梱包はこんな感じの小さな箱で、中はエアークッションで保護されてました。Shapewaysではいろんな形の商品がありますが今回はシンプルな方だと思います。
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これが製品。
3Dプリンタから出力されたものを手にするのは全く初めてです。
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表面はザラついた感じ。最初は触ったり部品を組み合わせたりするときに若干粉が落ちる感じです。しばらくすると落ちなくなります。
素材はStrong & Flexibleというものですが、普通のプラスチック製品より固い印象。普通に使う分には割れたりする事は無いと思います。ただ”消耗品”という言葉もどこかで見ましたので壊れる可能性も頭に置きつつ使って行きたいと思います。

この製品は安原製作所のMADOKAという特殊なレンズのための、さらに特殊なパノラマ撮影のためのものという、いわばウルトラニッチな需要のための商品で、そういうものには3Dプリントサービスというのは非常にマッチするのかなと思います。
今後shapewaysから買ってみようと思ってる方、あるいはこれから出品してみようという方にも、利用者の立場という点で参考になればとおもいます。

 一方本体の使い勝手については販売が終了してしまったので購入ガイドにはならないですが、ざっくり感想をいえば、とにかくシンプルでコンパクトな所は非常にいいと思います。レンズとの噛み合わせもしっかりしています。ノーダルポイントという、レンズの中心軸と本体の回転軸がぴったり合う点もよく設計されているようです。回転の部分の機構が気になる方も居るようですが、自分は気になりませんでした。新製品ではとくにこの回転部分が改良されるようです。
 欠点としてはレンズの着脱がし辛いのと、一度はめるとピントの調節が出来ない一方で、はめるたびにピントリングが動いてしまうので、しっかりピントのあった状態にするのが難しいです。何枚か写真を撮ってみたのですが帰って写真を見るとボケボケで使い物になりませんでした。慎重にはめ込むとピントのきれいな写真も撮れるので、慣れる必要があるようです。

 また、新製品でも注意する必要があるのが三脚用カメラネジの大きさです。日本ではほとんどカメラネジは細ネジという大きさを採用していますが、Nomad Panoheadでは太ネジといわれる大きさのネジに対応しています。これはドイツを中心として使われているようです。Thomas Huang氏も現在ドイツ在住です。日本の三脚に使うにはヨドバシなどカメラ専門店で変換用のネジを買ってくる必要があります。
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いずれにせよThomas Huang氏はこういったパノラマ雲台の開発に非常に意欲的な感じを受けたので、新製品にも期待できるかと思います。良さげならまた買っちゃうかも?

追記:ムービーの通りにカメラを寝かせて上からポコっとかぶせるようにするとピントがずれないね。
これでしばらくやってみる。でももう誰も買えないので誰の参考にもならないYo!
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by yoshihide-ohkubo | 2013-06-11 11:14 | パノラマ


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